西洋医学は、多くの国で主流となっている医学です。一般的な病院やクリニックで行われている現代の治療は、ほとんどが西洋医学に基づいています。具体的には、身体の悪い部分に直接対処する特徴が挙げられるでしょう。例えば、CTや採血などの検査を行って原因を見つけ、病気に効果のある薬を処方する方法です。

人体解剖が行われ始めた頃から治療法は非常に発展し、最新の医療機器なども取り入れられています。さらに、西洋医学では様々な病気に対する薬や治療法が、あらかじめ決められていることも特徴の1つです。症状が当てはまれば、熱の有無や咳の有無は関係なく風邪と診断されるでしょう。そして、風邪の症状に効果のある一般的な薬が処方されるのです。

一方、東洋医学は身体の内側からアプローチして病気の治癒を目指すため、治療が長期間に渡る場合もあります。また、薬には漢方薬が使用されることがほとんどです。漢方薬は、風邪でも熱があるなら解熱作用があるもの、咳がある場合は咳に対処するものなど、症状に合わせて組み合わせられます。同じ病気でも、一人ひとりの症状によって、漢方薬が処方されるのです。

このように、西洋医学と東洋医学には異なる特徴があります。しかし、医学はどちらが優れていて、どちらが劣っているのかというような、簡単なものではありません。それぞれの特徴をしっかりと理解したうえで、症状や体質などに合わせて適切な治療を行うことが求められます。